研医会眼科診療所
     プール熱と目の充血
 
           


 夏、プール熱という言葉をお聞きになることがあると思います。プールの水が汚染されて感染することが多いため、この名前があり、患者の90%は9歳までのお子さんが占めるといいます。

 症状は発熱、のどの痛み、目の充血や目の痛み、目脂などです。そのほかに、感染した場所によって、咳、腹痛、頭痛、血尿など、さまざまな症状を引き起こす場合もあります。病原体のアデノウイルスは症状の出る3日前から2週間後まで排泄されるということですから、感染が疑われたらタオルの共用を避け、飛沫感染に用心しなくてはなりません。プラスチックなどの表面などでは最大で49日も生きているという報告もあるそうですから、使ったコップや食器をきちんと洗うなどということも必要です。

 予防としては、感染者との密接な接触を避けるほか、うがいや手洗いを励行すること。感染者の目脂(めやに)や涙には多量のウイルスがあり、便や尿中にもウイルスがありますので、プール、お風呂、トイレでの感染を防ぐようにしたいものです。楽しい夏休みを過ごすためにも気をつけてください。

研医会診療所トップへ
研医会通信最新号へ
研医会HPトップへ